タロットカードの世界観

大アルカナのカードには名前が付けられています。初心者が陥りやすい落とし穴がまずここにあります。。。カードと言葉を結びつけてしまうことです。 しかもその言葉のイメージは、あくまでも現代の日本人の感覚や文化的背景に縛られており、カードが伝えようとしている真意とはかけ離れたものになりがちです。 タロットの背景には、初期のキリスト教に見られたものの、その後異端視されたグノーシス主義の世界観があることを忘れてはなりません。。。
(詳しい話はタロットレッスンの中でお教えしております)

良いカードと悪いカード

カードそのものに「善悪」の概念はありません。例えば「彼との未来をみて欲しい」との問いに「終わり」を意味するカードが出てきたら。そのカードは悪いカードでしょうか?彼への未練を断ち切り新しい方向を示唆するという意味では、良いカードとも言えます。 では、ここに出てきた「終わり」を意味するカードは「善悪」のどちらなのでしょうか?実は、「善悪」を決めるのはカードではなく、相談者が決めるべきものなのです。占い師は相談者が自ら気づくヒントを提供しているに過ぎないし、そうすべきものなのです。 そして決してやってはならないことは、占い師が相談者の「善悪」を裁くことです。

逆位置解釈について

結論から言うと、逆位置解釈に統一見解はありません。ざっと見ただけで、次のように様々な考え方が見受けられます。 ま逆の意味にする、結果を否定する、本来の意味が弱まるとする、本来の意味が既に過去の状態になりつつあるとする、 構図のイメージ、背景の解釈、ストーリの次の展開を考える、グノーシス主義的世界観、等々。。。 なお、逆位置でも意味は変わらないとするカードも何枚かあります。(詳しい話はタロットレッスンの中でお教えしております)
いずれにしても大切なのは、自分はどのスタンスで読むのかを自覚することです。 そして、「逆位置は採用しない」というスタンスも立派に成立します。

大アルカナ

■0『THE FOOL=愚者』ぐうしゃ

愚者 冒険心、社会通念に囚われない行動、向こう見ず、・・・

■I『THE MAGICIAN=魔術師』まじゅつし

魔術師 技術、創造性、器用、・・・

■II『THE HIGH PRIESTESS=女司祭長』おんなしさいちょう

女司祭長 清純、インスピレーション、キャリアウーマン、・・・

■III『EMPRESS=女帝』じょてい

女帝 母性、実り、出産、・・・

■IV『EMPEROR=皇帝』こうてい

皇帝 決断力、権威、組織の長、・・・

■V『THE HIEROPHANT=法皇』ほうおう

法皇 精神的指導者、慈悲、アドバイザー、・・・

■VI『THE LOVERS=恋人たち』こいびとたち

恋人たち 選択、恋愛、コミュニケーション、・・・

■VII『THE CHARIOT=戦車』せんしゃ

戦車 前進、征服、勝利、・・・

■VIII『STRENGTH=力』ちから

力 信念、内面の強さ、強い意志、・・・

■IX『THE HERMIT=隠者』いんじゃ

隠者 探求、内省、慎重、孤独、批判精神、・・・

■X『WHEEL OF FORTUNE=運命の輪』うんめいのわ

運命の輪 事態の変化、運命の転換、・・・

■XI『JUSTICE=正義』せいぎ

正義 正義、もめごとの決着、利益と犠牲、・・・

■XII『THE HANGED MAN=吊るし人』つるしびと

吊るし人 認識の逆転、自己犠牲、苦難からの開放、・・・

■XIII『DEATH=死神』しにがみ

死神 再生のはじまり、・・・

■XIV『TEMPERANCE=節制』せっせい

節制 コントロール、倹約、管理能力、・・・

■XV『The Devil=悪魔』あくま

悪魔 人間くささ、肉体、業、生命力、・・・

■XVI『THE TOWER=塔』とう

塔 ショッキングな事件、戒め、革命、政権交代、・・・

■XVII『THE STER=星』ほし

星 夢、希望、自由、芸術、・・・

■XVIII『THE MOON=月』つき

月 不安、迷い、神秘、・・・

■XIX『THE SUN=太陽』 たいよう

太陽 成長、光、人間愛、喜び、最高、・・・

■XX『JUDGEMENT=審判』しんぱん

審判 再生、復活、リベンジ、・・・

■XXI『THE WORLD=世界』せかい

世界 完成、安定、自己実現、・・・


小アルカナ

■はじめに
よく小アルカナは難しいといわれます。それは一枚一枚のカードの意味を英単語カードのように丸暗記しようとするからではないでしょうか。 これはカードを理解するアプローチとしては残念ながら間違ったやりかたと言わざるをえません。 小アルカナには4つの種類(スート suits)があります。『WANDS=棒』『CUPS=聖杯』『SWORDS=剣』『PENTACLES=金貨』です。 これらは異なった性格を持っています。 そしてそれぞれのスートには1(エース)から10までの数札と4種類の人物札があります。 もともと数字や人物には意味があります。 つまりスートの性格と数字や人物のもつ意味の組合せで各カードのエッセンスを理解するようにしましょう。

■各スートの性格
『WANDS=棒』意志、博愛、信頼
『CUPS=聖杯』恋愛、感情、生命
『SWORDS=剣』戦い、苦難、言葉
『PENTACLES=金貨』経済、社会、基盤

小アルカナ(数カード)

■各数字の意味
『ACE』無からのはじまり。
『2』ものごとがふたつになった。自他の存在。
『3』調和や安定。バランスのとれた状態。
『4』3よりもさらに安定。不動。固定。
『5』4にひとつが加わった為に4での安定が壊れた状態。
『6』5の混乱が収まり他に目がいく余裕が生まれる。
『7』ものごとの区切り。ここまでの評価。
『8』7での到達点をひとまずおいて次のことがらが始まる。
『9』最終の一歩手前。あらゆることが最高潮のクライマックス。
『10』大団円。結論。

■スートと数字の組み合わせ表
それではスートと数字の組合せでそれぞれの小アルカナが基本的にどのような意味をもっているのかを一覧表で見てみましょう。

WANDSCUPSSWORDSPENTACLES
ACE
スタート
溢れる愛
ロゴスの力
基盤
2
支配
心が通じる
均衡
浮き沈み
3
肥沃
調和
三角関係
天職
4
オアシス
倦怠
休息
固執
5
混乱
失望
敗北
没落
6
勝利
郷愁
脱出
施し
7
有利
夢想
逃避
節目
8
スピード
別の目標
孤立
鍛錬
9
努力の成果
大願成就
恐れ
裕福
10
苦難
安住
殉教
繁栄


小アルカナ(コートカード)

コートカードの解釈はそこに描かれているキャラクターの個性を理解することが大切です。もちろん各スートの性格が反映されたものになっています。

■『PAGE of WANDS=棒の王子』ぼうのおうじ

棒の王子 安心して任せられる人物
誠実で裏切らない友人。あなたを慕っている部下や後輩。信頼できる外注先。

■『KNIGHT of WANDS=棒の騎士』ぼうのきし

棒の騎士 実現したい強い理想を持っている人物。
他人の干渉を嫌う時もある。いま自分が自己実現の為にすべきことがあると考えている時はメールに返信しないことも。。。

■『QUEEN of WANDS=棒の女王』ぼうのじょおう

棒の女王 親切な人物。
こころが広く頑張りやさん。理想をもってひとを育てたり保護したりする。大家族のおかあさん。

■『KING of WANDS=棒の王』ぼうのおう

棒の王 不屈の精神をもつ頼れる人物。
人間的な尊敬を集める人物。孤独に打ち勝つ精神力の持ち主。道徳的な指導者。

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